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スレた鯉専用フライ!(2000/3/25)
3月25日、多くのフライマンが同じポイントで釣り続けていると鯉達がフライを憶えてくるのは当然の事で、フライを見つけた鯉が「餌だ!」と飛び出してきても「違う!」とフライの直前で水しぶきを上げて反転する事が増えてくる。中にはフライの直前で止まり「本当に餌なのかな?」と数秒間観察し「何だ!フライか!」と静かに沈んでいく。何を根拠に彼等はフライが餌でないことを認識しているのかがここ数年の課題になっている。
鯉が水面の餌を口にする時その行動はいくつかの段階に分けられる。初期反応は水面を流れている餌らしい物を見つけるとそれに向かって移動する。次のステップでその物と一緒に流れながら餌かどうか判断する。そして、それが餌でないことが判ればそのまま反転するし、餌だと思えば水と一緒に吸い込む。餌かどうか判断できない時はとりあえず口に入れてから判断しているようで、食べられない物は吐き出す(流れの速い所では一気に吸い込み、口に入れてから判断するようだ−口に入ればこちらの勝ち!)。
スレた鯉に、色/大きさ/パターンを変えて色々チャレンジしたがなかなか結論が出ない。鯉の記憶の差なのか、素直に喰い付く鯉も居ることが悩みを助長している。先週は素直に釣れたのに今週は徹底的に見切られる。そんな繰り返しの中で最近感じているのは、大きいフライは初期反応はいいが口に入る確率が低い(流れの速い所では悩む時間が短いらしく有効だ)。小さいフライの初期反応は弱いが、見つけると口に入る確率は高い(流れの弱い水域で有効)。特に釣り人の多いポイントの鯉は警戒心が強く見慣れた大きさのフライは初期反応で終わってしまう。
以前も試したMINIサイズを再び改良してみた。フライ全体を小さくするにはフローターから小さくしないと全体が小さくならない。その為にフックを軽い物にしなくてはいけないので小さいフックを色々試したが、小さすぎるフックは針掛かりし難い上に掛かりが浅く、バラシの確率が上がる事を再確認。大きさはチヌバリの1号が限界のようだ。また、フローターを極限まで小さくした為に水面に出る部分が少なくなり、遠投すると見難くなる。そして、小さいフックの短いシャンクにマテリアルを止める為に、フローターをフックの先端に付けなくてはいけない。一番の改良点は従来の[Chubby]とは逆にフローターを最初に止める事だ。しかも向きを逆にアイの方を向くようにし、シャンクの部分を出来るだけ長く残すようにした。フローターを止めたら余りを切り、切り口部分のフローターを潰すようにボディ材(ヤーン)の下巻きをする。フローターがフックの先端に付くのでフライが水中で垂直になり(写真参照)サイズの割に水中部が大きく見せられる事も判った。垂直のフライは、鯉が水と一緒に吸い込む時にティペットの付いているアイを中心に水平に向きを変えるので鯉の口に素直に納まるのではないか?と想像している。暖かくなって活性が上がれば悩みも少なくなるのだが・・・


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