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増水のためか、渋かった(2008/4/13)
4月13日
、2月14日のリベンジに再び丹沢・ヤドリギYGLへ行きました。週半ばの大雨によってしばらく閉鎖されていたとの情報に不安を抱きながらの到着でした。東京を発つときに小雨だったが殆ど気にならない程度になっていた。しかしいつ降り出すか判らない空模様にカッパを着込んでの釣り開始。気温も低く吐く息が白くなる。水量も治まりきっていなくて前回に比べて20cmほど水位が高く流が速い。しかし濁りはほとんど無く流れは底まで見える。管理棟での話によれば「この前の雨で水位は1m位上がりましたがヤマメとイワナは流されていません。でも、居る場所は少し変わっているかもしれないです。追加の放流もしてますから。釣り場は途中まで整備してありますが下流はまだです。下流での釣りは気を付けて下さい」との事。[ヤマメとイワナは流されていない、と言うことはニジマスは流されたと言うことかな?]等と考えながら流れを見ると確かに魚影が少ない。前回はちょっと深いところには必ず多くの魚影が見えたのに今回はそれが殆ど見えない。しかも流が速くライズのよく見えそうな緩い流れがほとんど無い。とりあえずライズを探してポイントを下ってみる。管理棟からしばらくは流れが整備されていて、流れとその横の通路がはっきり区分けされていたがしばらく下るとそれもなくなり渡渉ポイントも川底がえぐられていて意外に深くなっている。前回良かったポイントまで様子を見たがどうもドライでは厳しそうな感じがした。下流から引き返して同行のいないなさん、行安さんと合流し様子を聞くとやはり水面への反応は全く無く、沈めての反応も少ないとの事。ドライでのリベンジで今回用意したのは改良型の#20ミッヂと#16の小型メイフライ。水面に反応のない場合のことなど全く考えていなかったのでどうするか悩んだ。思い出したのはマルタを釣るたのフライがベストの中に入っていること。それを使ってライズが始まるまでの時間待ちをすることにした。マルタ用のフライだけれどマスにも通用するだろう。と言うことでティペットに直結して流してみたが慣れていない水面下の釣り。どの様に流れているかも見当が付かない。そこでインディケーターを付けてルースニング。しかし反応がない。ところがピックアップしようと引き上げる瞬間に喰い付いてきた。[引けば反応するのかな?]と言うことでポイントに落として少し引いてみた。来た来た。一つのポイントで1尾ずつ釣れて3尾。しかしそれ以上は釣れない。いないなさん達と合流ししばらく様子を見ているといないなさんの目の前で小さなライズが見えた。いないなさんがミッヂに替えてそのポイントを流すと毎回の反応。ヒットはしないが反応しているのを見て勇気付けられ下流でドライを始める。出来るだけ流れの緩いところを探し、気を落ち着けてライズを探すと時折水面に反応がある。そのライズに向かって自信作の#20の赤を流す。それは突然喰い付いてきた。24cmのきれいなヤマメ。思いがけない釣果に気分良く周辺のライズを探した。流れをよく見ると対岸の岩の下の速い流との間の僅かなスペースに大きめのヤマメが幾度もライズを繰り返している。流れてくる物は一つたりとも見落とさないぞ、と言う感じで、連続で水面に口を出している。通過しそうになった餌も慌てて振り返るように追いかけて喰い付いている。そのヤマメに向かって早速キャスト。しかし速い流の向こう側。着水と同時にフライは下流に走る。慌ててティペットを倍の長さに取り替える。長いティペットになると今度は下流からの風のためフライの着水が遅れ、はるか上流に落ちる。結局フライがドラッグフリーで流れる距離はそれほど長くはならない。風の強弱によって落ちる位置が微妙に変わる。幾度失敗キャストを繰り返しても、水面に狂っているヤマメはそれを無視するようにライズを繰り返している。時折横を通過するフライに興味を示し追いかける気配を見せるが、ドラッグが掛かっているのか気に入らないのか深追いはせず喰い付かないし、ちょっと筋を間違えると無視されてしまう。上手く目の前を流れた、と思っていても全く興味を示さないこともあるから「フライが気に入らないのかな?」とフライを赤から黒、ベージュからブラウンへと次々交換するが反応ナシ。ミッヂより大きいメイフライに替えてみたがやはり反応しない。それでもヤマメは同じ流れの筋を上下に移動しながら水面の餌を追いかけているが流れている餌は全く見えない。見えない大きさと言うことはやはりユスリカだろう。と決めつけ再びミッヂで挑戦する。上流から下って来た行安さんといないなさんが見つめる中、狙い始めて1時間50分。やっと喰い付かせることが出来、思わず「やった!」と叫んでいた。フライは#20 BF Midge Brown。長時間粘ってやっと釣り上げてみると達成感と言うより気抜けしたと言う感じになってしまった。これを機に駐車場に戻り満開の垂れ桜の下ランチタイム。いないなさんと行安さんが用意してくれた食材でまずは乾杯。厳しい中何とかドライでヤマメを釣り上げた喜びを満喫する。のんびりと昼食を終えて午後の部がスタート。しかし午後は気温が一段と下がり、辺りに虫の気配は全くない。それと同時に数少ないけれど午前中にはあったライズが全く消えてしまう。ライズを探してずっと下流まで様子を見に行ったが途中でシカの足跡を見つけただけでライズは見つけることが出来なかった。上流に戻ってみると二人ともやはり苦戦中。途中で見つけたコゴミを採集し気を取り直して最後の一あがきとポイントを下る。ここを最後にしようと思ったポイントでやっと1尾反応してくれた。ライズが見えたわけではなく、筋を狙ったわけでもなく、だた闇雲のキャストでの1尾だったがやはり嬉しい。
早朝の気温の低かった前回でも、日中には日差しがあり、夕マズメにはライズの数が増えたのに、今回は全く沈黙のまま。周囲に飛び交うはずの虫の姿も全く見えないし、大雨による魚の減少。増水による速い流と曇り空の下、低水温による活性の低下と最悪の条件が重なってしまったようだ。ヤマメは2尾になり倍増したがドライでの総数は3尾なのだから惨敗、リベンジどころか見事な返り討ちにあってしまった。


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