風の強い日は波のないところを選んで(2008/12/21)
12月21日、道中、強い風を心配しながら二子に行きました。いつもの兵庫橋上に着いてみると予想通り水面が波立っている。その風の中フライマンが一人頑張っている。「誰だろう?」と思い当たる人物を色々考えてみたが思いつかない。タックルの準備をして水辺に降りてやっと気がついた。以前お会いした外人さんでカナダから来ている人。確かオタワから来たと言っていた。軽く挨拶をして下流に入る。しかし風が強く落ち葉が水面を流れ反応が見難い。[虎の穴]の上流にいる外人さんの邪魔にならないように少し下流の様子を見る。突然下流から強い風が吹き、倒竹が全て上流側に吹き上げられる。その時、倒竹の在ったところにコイの姿が見えた。水面近くに浮いてうろうろ様子を見ている。慌ててサーチパンを倒竹の上流に投げ入れ様子を見ると喰い気十分に飛びついている。コイの上流にキャストしようと準備していると、風が弱まり倒竹は元の位置に戻ってしまう。しかし、次の瞬間またも強い風が吹き倒竹は上流に向きを変える。そのタイミングを見逃さずオープンになった倒竹の間にキャスト。フライは予定通りの位置に着水してゆっくり下流に流れ出す。直前に見えたコイの姿はそこには見えなかったがフライが30cmほど流れた時、対岸の水没した竹の間から水面に現れ、フライの真横まで迷わずやって来た。次の瞬間、口の半分を水面に出しながらフライを吸い込もうとしている。しかし2回口が動いたがフライは水面に浮いたままで、コイは波紋を残して上流に向きを変えてしまった。たぶんドラッグだろう。外人さんも風に苦労しながら対岸ギリギリを攻めていたが釣れていない。1時を過ぎた頃に外人さんが帰り支度を始めた。私も反応のないポイントを諦め移動先を考えながら陸に上がり外人さんとお話をする。「HP見ました。すごいですね」と言ってくれた。コイの反応は一回あったが釣れなかったようだ。彼は先週早戸川に行ってマス釣りを堪能した話を聞き、当たりフライをプレゼントしてくれた。というのは前回お会いした時、HP用の名刺を渡し「良かったら見てください」と言って、私のフライをプレゼントしたからそのお返しらしい。しばらくマス釣りやコイ釣りの話をし、来年の年券を次の日曜日にお渡しすることに決めてお別れした。この強い風の中、どこに行こうか悩みながら上流を眺めると先ほどまでいたオイカワ釣りの姿が消えているのでとりあえず流れ込みの様子を見に行く事にする。新二子橋の下、下水の流れ出しにあるテトラの間は風の影響が少なくコイの回遊も見られるところで時折良い結果が出る。岸辺から静かに様子を見るとテトラの間にいつもの緋鯉の姿が見える。しかし水中に沈んだままで水面には無反応。その緋鯉はしばらくして下流に去って行った。期待していたテトラ前にコイの反応は見られない。しかし、[絶対回遊してくるはず]と決めつけてじっくり待つことにする。ここは水中に隠れているテトラと陸に在るテトラとの間の僅かなスペースが回遊エリア。その狭いスペースにやっと回遊を見つけ、前方を狙ってキャストするが風が強く思い通りの所にフライが着水しない。しかも前日と同様にテトラにフライを引っかけてしまう。少し下流に移動してフライを外し、元の場所に戻ってキャストを繰り返す。テトラの切れ目の奥にフライを落としやっと食い付かせることが出来たが最初の一走りで見事にラインブレイク。テトラを擦ってティペットが傷付いたらしい。それから30分、やっと次を掛けることが出来たが今度は途中でバラしてしまう。風が強く反応も少ないので貴重な1尾を逃したことが悔しい。それからまた30分経ってやっとこの日の1尾目を取り込むことが出来た。開始から3時間後だった。しかしテトラ帯への回遊はストップしてしまう。ポイントをよく見るとテトラ帯の下流側、小さな巻き返しの入り口当たりで反応が出た。少し下流に移動して巻き返しの様子をじっくり見る。流れ全体は強い下流からの風で波立っているが巻き返しの奥は殆ど波がなく反応も途切れなく出ている。ただ、巻き返しのため手前には流芯があり、一番奥は巻き返しで逆流。そしてその中間は流れが殆どない。流芯を超えて対岸近くに落としたフライは流芯で引っ張られ、安定している時間が短くすぐにドラッグが掛かる。立ち位置を沖に進み手流芯の影響を受けない場所にラインが垂れ下がるようにするとポイントに近寄り過ぎてしまうしちょっと深い。コイを脅さないギリギリの所から対岸近くにキャストして1時間で5尾追加!!。最近の二子ではが考えられない好釣果。こんな素晴らしいポイントをもう少し早き見つけることが出来ていたら外人さんにも釣らせてあげることが出来たのに・・・。残念だ。 |