大型のボラが居たし、マルタもまだ残っていた
(2010/5/30)
5月30日、前日は所用で出漁できなかった。日曜日は気温が低く雨の気配もあったので浅川を諦め二子にする。いつもの兵庫橋に着いてみると流れはいつも以上に濁りがひどく、透明度はほとんどゼロに近い。この流れではコイの反応は期待出来ないので岸辺でタックルの準備をしながらどこに行くか考えていた。すると足元の草の中にうごめいているコイの波紋が広がった。岸辺をよく見ると少し水位が上がり水没した草の中であちこちにコイの姿が見えた。静かに様子を見ていると時折水面に口を出しながら回遊しているコイが居る。その前にフライを垂らし食い付くのを待つ。しかしフライを全く無視して通り過ぎる。茂みの中からは相変わらず波紋が広がっているが、コイの口の所にフライを落とすには草が邪魔で落とす事が出来ない。こうなったら茂みの中から出てきて移動し始めたところを狙うしかない。じっと同じ所に立ちひたすらコイが出て来るのを待つ。15分後、下流から来たコイがフライの所で水面に浮いてきた。コイは迷わずフライを吸い込み、濁りで釣果を期待していなかったが幸運な1尾をゲットできた。ヒットした瞬間に辺りでは幾つも水飛沫が上がり「こんなに多くのコイが居たんだ」と驚いた。幸運な1尾を釣り上げる事ができたがポイントでの反応は全てストップ。あちこち様子を見て回ったがどこも反応なし。流れに入ることなくここを諦め本流へ移動。まず、新二子橋の下から様子を見る。しかし反応はない。水温はこの時期にしては低く9度しかない。コイの居そうな場所を順に巡り上流へ移動。しかしどこも反応がない。先週様子を見なかったF-2の広いポイントに行ってみたが反応なし。そのまま流れを渡って平瀬川出口に行く。橋の上に餌釣り師が釣り糸を垂れていたので様子を聞くと「来て直ぐに1尾釣り上げただけだよ」とのこと。橋の上から下を見るがコイの姿はどこにも見えない。やっと1尾見つけたが移動が素早く橋の上からフライを落としてみたがフライの流れる筋から直ぐに移動して橋の下に消える。橋の上流側から下を眺めると、数尾のコイが回遊しているが、その中にコイと違う体型の魚が一緒に泳いでいる。大きさはコイと同じ位だから60cm近くはある。ハッキリとはわからなかったが多分ボラだろう。それを眺めている時、ゴム堰堤の横にコイが水面に反応している波紋が広がった。慌てて斜面の上に回り込んで下を眺めると水際に流れているロールパンを突っついていた。何故ロールパンが流れていたのかは不明だが、とにかくそれに向かってキャスト。後でキャスト前に写真を撮らなかった事を悔やんでみたが、その時はそんな余裕は全く無かった。とにかくコイを脅さないように少し離れた所にフライを落とし、ゆっくりコイのところに引っ張って移動し、コイの頭の横にフライが来たところで止めて反応を待つ。パンの突きが一息ついたのかコイは少し後ろに下がると、ちょうどフライが目の前に在り迷わずそれを吸い込んでくれた。コイは浅場から遊歩道橋の橋桁下に走る。底にはテトラが沈んでいるので出来るだけ水面に誘導するようにして足元に寄せ、取り込んで見ると73cmの大型。前回に比べて太くはなかったが70オーバーで喜んだ。しかし反応はそれっきりで、ボラもどこかに移動してしまう。ここを諦め右岸沿いに新二子橋に向かって移動中、護岸前の川底できらめいている魚を見つけた。以前もここで確認しているがそれは産卵後居残っているマルタだった。幾つもが次々に反転している。その反転は体に付いている寄生虫なをを落とすための素早い動きではなく、底の餌を捕っている感じでゆっくりした物だった。「底をゆっくり流すと釣れるのではないか?」と思ったが今日はパス。そのまま下って新二子橋を過ぎ、前回よかった下水出口を覗いたがコイの姿は無い。流れを渡って中州に行き、中州の左側の様子を見ながらゆっくり下る。そんな時、突然フライの右側から水面に体の半分を出しながら飛びついてきたので慌てて合わせてヒット。取り込みの途中で引きの様子が少しおかしいのは気になっていたが、取り込んで見ると胸鰭の間へのスレ掛かり。それでも1尾は1尾。それ以後も反応はあったがどれも単発で移動の指示が読めない。その後二子橋の上流側を渡渉して左岸へ。二子橋の橋桁を間の下流側から様子を見る。と言うのはこのポイント、流芯は橋桁の前で右に大きく曲がり、橋桁の間は緩い巻き返しになっているからだ。その流れが橋桁にぶつかる辺りで水面に頭が出る。それに向かって直接キャストすると、手前の流れでドラッグが掛かりフライは引っ張られる。右の遅い流れの巻き返しからフライを送り込み、1時間粘って何とか2尾追加。しかし反応は消えてしまう。帰りにもう一度様子を見る事にして左岸を下る。しかし、兵庫橋からの濁った流れが途中で合流していてそれ以降は岸沿いのポイントが濁りの中になっている。下るのを諦めて橋桁下に戻って見たが反応は回復していない。「下流はダメだし、右岸に渡るには時間がない」とそのまま左岸を上流に向かい、兵庫島横の出っ張り前に行ってみたが、岸辺に人が多く居てコイの姿はない。新二子橋下まで行き、初めの覗いたテトラ帯の様子を見る。上に架かっている新二子橋の映り込みで見える水中に数尾のコイの姿を見つけその上流側に静かに降りる。しかしテトラ帯の中の流れは複雑で、岸沿いの流れは巻き返しになっていて下流に流れて行かない。2つほどテトラをパスして、やっとテトラ前に反応を見つけた。護岸を水辺まで下り、流れを確認してコイの居るところに向かう流れにフライを落とし反応を待つ。しかし反応がない。フライの場所も確認しないで[どこにいるのだろう]と考えていたら突然テトラ前で反応が出た。こんな時は「とりあえず合わせてみる」が鉄則で、自分のフライに出たかどうか等と考える前にロッドが動いていた。「やった!」突然の反応に反射的に合わせてしっかりヒット。余り納得できる「合わせ」ではなかったが、何とか6尾目。時間はちょうど6時。下流に見える出っ張りの周りに人影がなくなったのを確認して移動。しかし反応がない。3つある出っ張りを順番に様子を見たがどれも回遊はない。日没まで少し時間があったが釣れそうな場所を思いつかないので切り上げる。途中、中州で見つけた[ブタナ]は久しぶりで、2年前に北海道に行った時はあちこちに沢山咲いていたのだが、東京では珍しいのかな? |