爪長アカミミとラージマウス(2010/10/17)
10月17日、前日の浅川釣行が10尾と貧果だったので張り切って二子に行きました。兵庫橋に着いてみると[虎の穴]正面に餌釣りが二人立っている。「あ〜、ダメか」と気落ちするがお気に入りの下流の倒竹には入れそうだった。タックルを準備して、静かに流れに入りポイントの様子を見る。しかし何故かコイの姿が全く見えない。コイばかりでなくカメの姿もほとんど見えない。コイが見えないからと言って上流に移動することも出来ない。とりあえず目の前のポイントでコイの反応を探す。お気に入りの小さな倒竹周りでは反応が全く出ないが、その上流側の倒竹の奥で幾つか反応が出る。上空には対岸に生えているネズミモチの枝が垂れ下がり、両側を倒竹が塞いでいるので、慎重にキャストしないと奥にフライを送り込めない。ポイントの幅が狭く、反応が出てもラインはその反応の上に落ちる形になり、フライの落下と同時に移動してしまう。姿も反応もないまま時間だけが過ぎていく。2時間位経ってから上流側の釣り人が去ったので、[虎の穴]の上流側へ移動。先週、周辺を整理しておいたポイントで、水面に浮いているコイの姿がいくつか見える。静かに対岸近くまで移動し[虎の穴]に向かってキャスト。ポイント手前に張り出している石の下が回遊ポイントになっていて、岸ギリギリに落とすと反応してくれる所。その狙い通りのポイントで移動から15分でファーストヒット。しかし奥に逃げ込まれ、止めようとして外れてしまう。ここで反応はストップ。しかし薄暗いポイントの奥では反応が続いているので、左岸ギリギリにラインを落として奥に送り込む。下流からやって来るのが見えて水面に口が現れる。フライが口に入るのを確認して合わせヒット。また奥に入ろうとするのを止めると今度は外れずコイは止まる。「やった、やっと1尾目」と思った瞬間、またしても外れてしまう。しかもポイントにいたコイは全て消えてしまい、待っていても戻ってこない。おまけに奥まで流し込んでいたフライにカメが喰い付き、避けようと引いた途端に手前に沈んでいたのを引っ掛けてしまう。[虎の穴]前では反応がなくなってしまったが、その奥の倒竹裏側では時折反応が出る。しかしそこは餌釣りの正面で、ポイントの正面からキャストだ出来ない。可能なのは倒竹の下を通過してそこまでフライを送り込むことなのだが、水面に垂れ下がった倒竹の枝に枯草が絡みつき、ティペットが引っ掛かって流れて行かない。3時間近くも釣果無しでバラしが2回。目の前から居なくなったコイは「ひょっとして最初のポイントの方に移動したのかな?」と考えて元の位置の戻って見る。しかし相変わらずそこにコイの姿は見えない。3時頃になって、やっともう一人の餌釣りが引き上げていったのでそれまで手を付けられなかった[虎の穴]の下流へ移動する。しかし反応はない。やっと見つけた反応に、喜んでキャストした途端に張り出した倒竹にフライを引っ掛けてしまう。ティペットを切って、ティペットを結んでいるときに元気な反応が出る。急いで結び終えてポイントを見ると反応は消えていてガックリ。しかもすぐにカメを引っ掛けてしまう。フライを外そうとして気付いたのは、このカメの爪の長さ。ずいぶん長い、と言うか異常に長い。記録用の裏面を撮影しながら「よく見る模様だけど何回目だろう。でもこの爪には気付かなかったな〜」と考えながらリリース。帰宅後調べてみるとこのカメは初めてだった。その後も水面に浮かんだ倒竹の先端部の枝の中で反応があるが、枝が邪魔でフライを落とすことが出来ず、4時を過ぎてしまう。釣果無しになりそうなので最後の望の[エデンの園]に行こうと上流へ移動。その途中、ポイント流れ込の様子を見る。左岸の崩れテトラの間に回遊してくることが多いので、流れの影響の少ないところまで進んで様子を見る。[居るはずだけど・・]と待っていると、テトラの間に大きな口が現れた。「居た!」と喜んで真剣にキャスト開始。コイはゆっくり逆流しているテトラの間の流れで、テトラにくっついている餌を食べに頭を水面に出している。フライの落としどころは手前の小さなテトラの間の奥側のテトラ際。しかし頭が出た時に落とすとコイを脅してしまうし、いつ来るか判らないのを期待して落として待っていても、手前の流れで直ぐに動き出してしまうので、すぐにピックアップして同じ所に落とすしかない。本当はコイがポイントに向かっているのを確認してから前方に落とすのが一番良いのだが、ここのコイは素直に進んで来ない。「ここに来る」と待っていても途中で引っ掛かってやって来ないで、その内にフライが動き出す。それを繰り返しながら反応を探していると、下流側のテトラの前に頭が現れた。[あそこに出ればすぐここにやって来るはず!]と狙いを定めてテトラの奥にフライを落とす。しかしなかなかやって来ない。[そろそろ来てくれないと・・]と思った瞬間、フライに向かった頭が現れた。「やった〜」やっとヒット。開始から4時間半。日没までに残された時間はほんの僅か。途中で外れないことを祈りつつ慎重にやり取りしてやっと取り込めた。「良かったな〜。良かった、良かった」と言葉にして呟いてしまった。で、とりあえずいつもの採寸と撮影を終わらせリリースしてもポイントを眺める。最初に見えたコイの口はもっと大きかったからまだ居るかな?と眺めていると、出た。その大きな口が水面に現れた。しかし最初から出ていたその口は神出鬼没でどこに現れるか判らない。そのコイが左側のテトラの奥で水面に口を出したまま幾度も餌を吸い込んでいる。少し離れた所を狙って落としたつもりがコイの目の前10cmの所に落ちてしまい、一瞬焦った。コイが驚いて潜ってしまっても当然の位置だったが、驚かないばかりかフライに向かって来て素直に吸い込んでくれた。ヒットの瞬間、一気に走るはずが重いだけ。前週にヒットしたラージマウスと同じ反応なのだ。「ひょっとして同じコイ?」と頭を過ぎる。時間は5時前。もう1尾反応していたから居るかな?と様子を見たが反応が出ず、日没終了。気になっていた[同じコイ?]を調べて驚いた。前週釣れたラージマウスは同じコイで、しかもその時の2尾釣れていたのが同じコイだったと言う事。 |