工事は終わっているはずだったのに(2011/3/19)
3月19日、平山橋下の工事は[3月14日頃まで]と書いてあったので、多分終わっているだろうと期待して浅川へ行く。北野街道の高幡不動を過ぎたところから脇道に入り、河原の土手に出るので工事の終わっている[ふれあい橋]の様子を眺めた。工事は前週には終わっていたが、様子を見ないで通過していたので、バイクを停めて土手上から下流の様子を見て驚いた。上流部の滝合橋下流右岸や一番橋下流の[駒形の渡し]のあったところも岸際に流れのない広いスペースが作られたが、ここもそれと同じ。以前は右岸沿いに緩くて深目の流れが在り幾つもコイが集まって居たのに、その流れは跡形もなく消えている。上流から見る限りでは流れは両岸を砂利で囲まれた浅い流れのように見える。あえて近くに行って様子を見るまでもなく[駒形の渡し]のところと同じ流れで[またひとつポイントが消えた]とショックを受ける。いくら[護岸を守る]と言っても、これじゃあまりにひどいではないか。[水中の【生物の多様性】はどうなっているのだろう]と考えながらいつもの平山橋に向かう。途中で見え始める流れには工事用の土嚢が積み上げられたままで重機の姿も幾つか見える。「エッ?終わったはずなのに‥‥」とガッカリしながら平山床固の横に来ると、工事前から立っている看板があり「3月14日だったよな」とそれを眺めると、日時がシールの上張りで「5月31日」に変えられている。工事終了後の様子がどうなるか楽しみにしていたのに、ガッカリである。とりあえずタックルを準備しながら流れの様子を見る。床固上のプールに水面に浮いてあちこち動き回っているコイの姿が数尾見えた。移動の様子からどこに立てばいいか考える。しかし準備を終えて岸辺に降りようとした時には、コイの姿が流れから消えている。移動の範囲が広いようで多分上流か下流に移動したのだろう。回遊を待っても時間の無駄なのでそのまま平山橋をくぐり上流から中州に渡る。右の流れに沿って下流の様子を見るが、岸から見えていたコイの姿は何処にもない。ここでの狙いのポイントは中州の下流、左側のプール。広いプールを回遊するコイを探し、進行方向に狙いを定めてキャストし、開始から20分で1尾目をヒット。回遊路は目の前だったりかなり遠目だったりコロコロ変わるが居るのは確かなのでしつこく探す。40分後に2尾目を釣り上げその15分後に3尾目を釣り上げた。このコイは黄金色に輝いている65cmのきれいな姿だった。その頃から、左岸に積み上げられた土嚢の内側でショベルカーがうなりを上げ始めた。暫く経って土嚢の先にある排水パイプの先から茶色の泥水が吐き出され始めた。泥水の良く見えるところに行って撮影していると、目の前にコイが浮いて水面に反応した。慌ててラインを引き出しコイの前方にキャストし、直ぐにヒット。開始から1時間で4尾と快調なスタート。しかしこの頃から回遊は少なくなり、風も強くなって水面の反応が見難くなる。やっと反応しながら回遊する姿を見つけ進路にフライを落とし上手く喰い付かせることが出来たが、突然ラインブレイク。切れた場所はティペットとリーダーのループtoループの繋ぎ目。ティペットは直前にチェックしていたが、繋ぎ目までは確認していなかった。このブレイク以後回遊は完全にストップ。下流に下ってブロック帯の巻き返しや一番橋下の様子を見ようと思っていたが、濁り水が流れ出しているので下流を諦める。上流を眺めると、前回見えた滝合橋上流に工事車両は見えないし砂利の山もないので、上流へ行くことにする。滝合橋を渡り、平山用水の取り入れ口横の流れの様子を見る。工事の仮設橋跡は浅い流れに整地されていたが、上流は前回と同じ少し深目の流れがそのまま残っている。その流れの中から1尾引き摺り出して5尾目。リリース後も数尾がポイントで反応していたが流れの向こう側で反応はしてくれたが釣り上げる事は出来なかった。流れを渡って平山プールへ。土手の上から眺めるがコイは水面に浮いていないし、目の前には姿すらない。対岸にはじいさんと二人の孫の釣り人が居る。その関係なのかコイの姿が少ない。[何処に居るの?]とキョロキョロしていると突然上流から目の前に回遊して来た。コイまでの距離は僅か5mほど。岸辺の枯草に引っ掛けないように草の間を狙ってキャスト。フライに向かって来たがすぐ横を通過してしまう。[ダメか]とガッカリしていると、一度通り過ぎたコイが反転してフライに向かって来た。合わせ切れしないように慎重にロッドを立てる。滑りやすい斜面に気を配りながら水辺に降りてネットイン。その10分後にもう1尾追加したところで回遊はストップ。時間は4時を過ぎたところで最後のポイントに一番橋を選び移動する。上流からの濁りはほとんど無く[東豊田用水]からの流れ出しのブロックの間に、水面に浮いたコイの姿が見える。静かに近付いてキャストし、直ぐにヒット。水際まで行って取り込むと周辺のコイを脅してしまうので、強引に引きずり揚げようとしたら大きく跳ねて外れてしまう。しかも周辺のコイは全て消えてしまった。用水出口を諦めて直ぐ下流の崩れブロック前に移動。ブロックのすぐ上流には水面のユスリカの抜け殻に反応しているコイが幾つも居たがフライにはまったく反応しない。これを諦めて流れにポイントを絞り込む。右岸側の流れが瀬になりブロック帯にぶつかるところの内側で反応が幾つも出ている。その反応に向かって遠投しやっとここでの1尾目をゲット。反応は速い流れの内側をあちこち移動しながら突然に現れるのでポイントが絞りにくい。急に現れた反応に向かってキャストするが、移動がランダムでなかなかフライの処にやって来ない。それでも辛抱強く幾度もキャストを繰り返し終了までに3尾追加できた。しかし、河川工事の終了と共にポイントが1つずつ消えていくのはどうにも我慢できない。このまま工事が繰り返されたら浅川はどうなってしまうのだろう。
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