二子では貴重な産卵ポイントを見つけた(2011/3/21)
3月21日、朝から小雨の降る中「この位の雨が一番いいんだ。河原に人が居ないから」と期待して二子に行く。暫く兵庫橋上で釣果がないので期待して出掛けたのに、ポイントに着いてガッカリ。流れは茶色に濁っているし流れも速い。それでも水位はそれ程高くないのでお気に入りの[倒竹前]まで入り込んで様子を見たが回遊はほとんど見られない。やっと1尾茂みの前で反応したが、落としたフライが安定して浮いている時間が極端に短い。一度の反応があっただけで後が続かずここを諦める。右岸沿いには幾つもコイの動きが見られるが、全て岸際に頭を突っ込み底餌に夢中で水面には反応しない。ゴム堰堤も同じ状況だろうとここを諦め本流へ行く。二子橋上流の様子を見るがコイの反応が無い。そのまま岸沿いに下って二子橋直下のポイントへ。水位は平水よりも10cm程上がっていて、東急線の橋桁の下辺りの浅場にコイの背中が見えるが、距離があるので近くの反応を探す。流れは一度橋桁にぶつかりゆっくりカーブして下流に流れている。周辺を眺めていると橋桁の左端前で反応が出た。橋桁の右端に向かってキャストし、そのまま流れに載せて送り込む。頻繁に手元のラインをメンディングしながら送り出し、1尾目がヒット。開始から20分後だった。この1尾で反応は消える。次のポイントは兵庫橋からの流れが本流に合流する所。しかし今日の兵庫橋からの流れは濁りがありあまり期待出来ない。それでも[何とかなるだろう]と僅かな期待で下って行く。合流ポイントの直前で、二子橋下からの細い流れが合流している。その細い流れは思っていたより水深がありコイの回遊が見られた。流れの上流から細い流れにラインを載せてフライを送り込む。一度目は反応したが喰い付かない。一度見切られたフライはそのまま浮かべていてもなかなか反応しないので、ピックアップしてフライの位置を変えて再び送り込む。今度もフライの様子を見に来て、ゆっくり口を開けて‥‥[また見切って行くのか]と思っていたら、フライはそのまま口の中に入って行った。慌てて合わせて2尾目をゲット。その下流側に回遊して来ていたが不用意に近づきすぎて脅してしまう。その直ぐ下流には兵庫橋からの濁った流れが合流しているので、沖の透明度のいい流れを下って行こうとしたら、濁りのある流れ込みの下流側の巻き返しで水面の反応が見えた。[あそこに居るのか]と上流に戻って左岸に上がる。岸から少し離れて下流に向かうが、水位が少し上がっていて、整地された左岸はほとんど水をかぶっている。ぬかるみを避けながらポイント横まで行き流れを見る。流れ込みは10m程先で本流にぶつかり、その内側に流れの緩い巻き返しが広がっている。コイは流れ込みのすぐ前にも来ているが全て底餌に夢中で水面には無関心。それらを脅さないように注意して沖の反応に向かってキャスト。ちょうど沖の流れと手前の流れが合流してゆっくり流れ始めたところで連続して反応している。その反応の直前にフライを落とすつもりでキャストするが僅かな風のためにコイの真上に落ちてしまう。あまりに正確にコイにヒットするので我ながら[キャストがうまい]と驚いてしまう(笑)。そんな事を幾度も繰り返しながらやっと狙うコイに喰い付かせることが出来た。しかしこれが重い。しかも沖の速い流れに入り込んでなかなか寄せられない。やっと足元まで寄せたが濁りのために目の前の深さが判らない。ゆっくり片足を踏み出して水深を確認しながら取り込む。ずっしり重いネットをぶら下げて撮影できる場所を探す。体長79cmの太目のコイで貫禄十分だった。これをリリースした頃、目の前にユリカモメが飛び始める。この時期もう北に帰っていると思っていたのにまだ居残り組が居た。それに悩まされながらも同じポイントで次を釣り上げた。しかしそれで反応はストップしてしまう。少し下流の様子も見たが水面に反応するコイが見つからず、前日の左の細い流れに行ってみる。流れは前日よりも速く釣り難い。しかも緑の草が水没していてその草の中で盛んに水しぶきが上がっている(写真:トップ)。この様に緑の草が水没しているところはここ二子周辺ではほとんど見られない。足元に広がっていた草地も、重機で整地されて一本の草も見あたらない。色気一杯で全く喰い気の無いコイの集団を暫く眺めた後、上流に戻る。初めの二子橋上では反応が全く無い。新二子橋下のブロック帯に行ってみたがやはりコイの姿は見えない。そんな時気付いたことがある。[この時期のコイは産卵に向けて移動しているはず。だったら産卵に適した場所に集まっているのではないか?]と。この付近で岸辺に草があるところと言えば少し上流の[藤澤ポイント]の下流側。以前に護岸が補強されたところで斜面の下に草地が広がっていて水辺にも草が生えている。グランド横から流れを見ると数尾が水面に浮いて動き回っている。上流に回り込んで水辺に降り、静かに近付いてみると、水に浸かった草の周りに数尾が上流を向いてうごめいている。上流からフライを送り込むとすぐに反応して5尾目。少し下って上から見えたポイントにフライを送り込むとゆっくり近付いてきてフライに喰い付き6尾目。次は上流の[藤澤ポイント]の下流に行く。速い流れが落ち着くところで左岸には草地があり、その岸辺の草の間にコイが頭を突っ込んでいる。しかし、水面には反応しない。やっと反応が出てもフライの前で一度止まって[値踏み]をし[食えない奴]と去って行く。3度も[値踏み]をされながら少しずつ下り、初めのポイントに近いところまで来てやっと7尾目を釣り上げることができた。反応がなくなり、無人の野球グラウンドを斜めに横切ってゴム堰堤へ。しかしコイの姿はまったく見えない。兵庫橋に向かって下りながら、水辺に見えるコサギ/チュウサギ/カワウの集団を眺めて少し早めだが終了にする。人出が無く岸辺にコイは沢山居たがほとんどが底餌狙いで反応しないのはきつかったな〜。 |