直前の雨は濁りと水位に影響して(2012/2/25)
2月52日、深夜から午前中まで降っていた小雨が昼前にはあがり、天気予報を見ると午後は降らないとの予想を確認。水位の変化を見ると、降り始めから水位が上がり昼前には平水時より30cm程高くなっている。しかし水位は昼前に上昇が止まり、下がり始める気配が見える。[これならいいか]と出掛ける準備を始める。ポイントをどこにするか悩み、バードウォッチャーが居ないと思われる二子に決める。また、水位が上がれば二子橋下の左岸の浅場に水が入り、コイの回遊が見られるかもしれないと期待する。いつもの兵庫橋に着いたのは1時前。兵庫橋から眺めたポイントは濁りがあり水位も少し高め。[時間が経てば水位は下がるはずだ]と予測して、ここをパスして多摩川本流へ。本流の水位は予想通りで平水時よりも30cm程高い。しかし濁りはそれ程きつくなく30cm位までは見える。いつもの様に二子橋の上流側の巻き返しのワンドから始めるが流れが速くコイの回遊が見られない。上流に在る兵庫島横の出っ張りに行ってみるが、巻き返しにコイの姿は見えない。[それじゃとりあえず下流の様子を見るか]と二子橋の下をくぐり下流へ。しかし、水位が上がり岸辺には浅い流れが広がり、回遊は見られない。沖の方は流れが早く波立っていて反応が見えない。とりあえず左岸川の期待したポイントに行ってみたが、期待したほど水位が上がっていなくてここも回遊が見られない。その横のこの付近では一番反応の期待出来る流れに行ってみると、流れ込みに1尾の反応が見えた。しかしすぐに下流に移動してしまい姿が消える。どこかに出るはずだと水面を探していると、流芯に魚の跳ねる姿が幾つも出る。「もう来ているのか」とマルタの遡上を確認する。回数が少なく写真は撮れなかったが、間もなく産卵行動が始まるだろう。下流での釣果が期待できないので、兵庫橋上に期待して二子橋上の戻る。途中で[ひょっとして]と期待しながら兵庫島横の出っ張りに行ってみる。出っ張りの下流は速い巻き返しがあり、その巻き返しが出っぱりにぶつかり、その内側にもうひとつの巻き返しがある。下流から巻き返しにサーチして見ると、出っぱりの横で反応が出た。しかし複雑な流れでフライが狙いのポイントに流れて行かない。立ち位置を出っ張りの上流側に変えて岸沿いに出る反応に向かってキャスト。フライへ反応してくれたが、掛かりが浅かったのか途中で外れてしまう。その後、巻き返しの中央でやっと1尾目をヒット。[やった、これで何とかボXズはのがれた]と一安心。しかし反応はストップしてしまう。次は狙いの兵庫橋上。流れに入り込んでみると、水位は平水に近いが濁りがあり反応が出ない。お気に入りポイントを上流から順番に探してみたが、反応がない。やっと見つけた反応は、水面に倒れていつ倒竹に引っ掛かったゴミの中。倒竹に絡んでいるゴミの中でフライを直接落とす事も、送り込むこともできない。ここを諦めゴム堰堤に行ってみる。しかしここも反応が出ない。下流を眺めていると水面に波紋が広がる。[居た〜]と喜んで近くまで行って様子を見るとそれは水面に尾鰭の出るテーリング。つまり底餌に霧中のコイの尾鰭。その上にフライを流しても全く無反応。いくつも尾鰭が見えるが反応して繰らないのでここも諦めて本流に戻る。新二子橋下のポイントを眺めてみたが、流れが速く、流れに沈んでいるブロックの下流にコイの回遊は見られない。その下流に一塊のブロック帯があり、そちらには居るかもしれないと期待してみたが、やはり姿は無い。そのまま下流に下り、3つある出っ張りを順番に探ってみる。一つ目の下流側は流れが速く落ち着いた巻き返しがない。二つ目の出っ張りとの間の岸辺にコイの姿がうっすら見えるので、その上流からフライを送り込んで見たが、こちらの動きに気付いたのか流れに消えて行ってしまう。二つ目の出っ張りの下流側も、速い流れで適度な巻き返しになっていない。そして3番目の出っ張り。居るかもしれないコイを脅さないように遠目から様子を見て気付いたのは水位がなり低くなっていたこと。大部分が水没していた出っ張りが、平水時までとは行かないがかなり広くなっている。その出っ張り先端の複雑な流れの巻き返しの中に頭が出た。急いでラインを引き出し頭に向かってキャストするが、反応は消える。[必ず近くにいるはず]と水面を探すと、巻き返しと流芯の合流の先に現れる。慌ててフライを落とすが反応は消える。[今度はどこだ?]としつこく反応を探す。コイの反応は暫く途切れることはあったが、待っているとどこかに現れる。ただ、その場所が予測できない。頭が岸の方を向いているから今度はこっち、と予測して待ってみても期待した場所には現れない。そして暫くすると全く違うところに出てくる。こうなったらコイとの我慢比べ。反応はあるのだから引き下がるわけにはいかない。立ち位置を出っ張りの上から下流に変えて、広範囲に反応を探す。上流に向かう巻き返しの岸側には、下流に向かう細い流れが在り、その流れに載って回遊する姿が見える。それを追いかける様に先行してフライを前方に落とすが、直前で向きを変えたり無視して通過したりする。時間はどんどん過ぎていき、辺りは薄暗くなってくる。それでも薄曇りの皿が映り込んでいて水面の反応は良く見える。手前の流れやその向こうの巻き返しの中など、ランダムに出る反応に対応しながら、やっと2尾目をヒット。しかし速い流れの流芯に逃げ込まれ、なかなか寄って来ない。辺りはどんどん暗くなり、水面にその姿が見えてもフライの掛かり位置が確認できない。口以外に掛かっていると無理をして引くと外れてしまうので、慎重に寄せる。取り込んで見るとフライは下顎にガッチリ掛かっていて72cm(6.3kg)の良型。後で水位の変化と周辺の雨量をチェックしたら、雨が上がるとすぐに水位は下がり始めている。雨量が多くなかったので、水位の下がりが早かったのだろう。今後に資料になりそうです。 |