Top-Image

line

マルタは遊んでくれなかったが、腹の黒い奴が遊んでくれた (2013/3/30)楽しませてくれたニゴイ
3月30日、曇り空で薄ら寒い中、浅川へ行こうと多摩川沿いを走り二ヶ領上河原堰堤の見えるところまで来た時[そういえばここにもマルタが居る]のを思いだし土手際にバイクを停めて河原を覗き込む。堰堤の下流の瀬には数人に釣り人が居るので[ちょっと様子を見よう]と土手下に下る。まず堰の下のプールの様子を見てから下流の瀬に行くのが効率的なので、堰の下流側へ行く。流れは堰の左岸側からの流れと、右岸の[三沢川]からの流れが合流し、一本の流れになって右岸沿いを下って行く。以前は流れが2
二ヶ領上河原堰堤
つに分かれていて、右岸側にも流れがあり中州状態になっていたのが埋まって陸続きになっている。遅い流れだが回遊しているかもしれないと様子を見たが、全く反応が出ない。少し波立っている水面にはツバメが数羽飛び回っているだけ。その流れを横に見ながら、下流の瀬に向かう。流れの具合から当然マルタの反応が出るはずと思うところまで来たが、流れで波立って流れにマルタの反応はないいるだけで、マルタの水しぶきは見えない。数人の釣り人は流れに向かってキャストしているが、それらしい動きは見られない。一番上流にはフライマンが居たので「どうですか、居ますか?」と聞くが「ダメです。居ません。ルアーの人が数本掛けてはいましたが」との返事。水温を計ると14度しかなく過去のデータで[15度が産卵行動の境目だから]と納得しながらも[何処かに居るはずだしダメならコイを狙おう]と下流に下る。流れを見ると対岸前もマルタのポイントのように見えるところがあるので、浅い瀬を対岸に渡渉。少し上流に登りながら流れが底石で少し波立っている場所でマルタの動きのような小さな水しぶきが上がった。産卵行動には入っていなくても水中を回遊していて、気まぐれな奴が反転したのかもしれないか水しぶきが上がったがら、ひょっとすると釣れるかもしれないと考え、水しぶきの上がったところにキャストしてみる。インディケーターを追いながら水面を眺めていると、たまに魚の反転する姿が見え、水しぶきが上がる。マルタはいなくても卵狙いでコイが来ていることもあるので辛抱強くキャストを繰り返していると、急にインディケーターが止まる。急いでロッドを立てるとヒット。[やった〜]と嬉しくなり取り込み場所を探すが、それ程強く引くこともなく岸辺に寄ってくる。水面にチラチラ見える魚体に、マルタ特有のオレンジ色を探すが見えなくて、ただ黒い魚体がラインに引かれて近寄ってくる。[なんだ、ニゴイか]とガッカリ。体長50cm程で上アゴの尖ったキツネ顔。その上口周りには産卵期特有の白い[追い星]が並び、腹のウロオスは黒くメスは白いコも白い縁取りはあるが全体に黒い。目の前の流れに時折反転する姿をよく見るとやはりオレンジ色は見られない。ニゴイはマルタの卵を狙って集まっているのではなく、産卵行動に入っている模様で、時折尾鰭が水面で揺れ、同時に底の砂が舞い上がり濁る。その動きはマルタよりも素早くしかも広範囲に走り回っている。目の前に[来た]と思ったら一度反転してからすぐに、引き波を立てながら移動して行く。それでも水しぶきの上がるのは同じ場所なのでその上流にキャストして水しぶきのあった場所を流すとインディケーターが止まりヒットする。対岸には数人の釣り人がいたが反応が無いのかいつの間にかいなくなってしまう。同じポイントでニゴイを4尾釣り上げた所で[上流にも居るかもしれない]と移動してみこれが産卵場所るが、産卵行動は見られず、微かにロールするマルタの姿が見えただけ。下りながら流れを見ていると、一気に走り回るニゴイの姿が見えるので[あそこでもう少し遊ぼうか]と元のポイントでキャスト。大きいのは60cmを越えていて腹まで真っ黒のオスだが、中に全体に白っぽく腹も銀色に輝いていて、追い星の無いメスが混ざる。そんなニゴイを8尾釣り上げた所で、目の名前への回遊が少なくなってしまう。しかも底石にフライを引っ掛けたのでそれを外しに行き、ついでに産卵場所の川底を撮影する。マルタの場合は底石の並んでいるところだが、ニゴイは石の間に砂地のあるところが好みのようで、石には苔が生えている。撮影後そのまま流れを渡って右岸に戻り釣り人の居なくなった流れの様子を見るが、魚の気配はサクラの絨毯の下には全く無い。時間は既に4時近くなり、どこかに移動する時間ではないので[堰の下でも覗いてみよう]と土手に登り上流へ。三沢川の水門の上から下を見ると、流れてくる桜の花びらに向かってコイが口を開けている。コイの姿を見て素通りするわけに行かないので、水門の横に降りてみると、堰の下のプールから吹き寄せられた桜の花びらが、岸辺に絨毯のように集まっている。そしてよく見るとその絨毯があちこちで持ち上がり、下にコイの頭が見える。絨毯の上にフライを落としても、下から吸い込んでいるコイの口には入らないので、横の花びらのない水面を探すと、岸から少し離れた所を回遊しているのを見つけた。よく見ると幾つも回遊している。そしてコイ達は水面を流れている白菜の軸(水辺にも同じ物があった)に遠くでも元気に反応喰い付いているが口には入っていかない。そこで小さなフライには反応しないかもしれないと思い、手持ちの大型フライに交換してコイの前方に落としてみる。回って来たコイは一度横を通過した後反転して興味を示し、幾度かつついた後吸い込んでくれた。何とかコイを1尾釣り上げたが後が続かない。絨毯に出る頭の前に落としてみるが、口の出るタイミングに合わせることができない。三沢川の流れと一緒に沖に向かって行った桜にも沢山の鯉が反応していたが、流れが遅く届かない。結局日没まで粘ったが追加できずニゴイ8尾とコイ1尾に終わってしまう。


今日のニゴイ達


line
サイトマップへ
Copyright © 2013 Katsumasa Fujita