300mも追いかけて何とか取り込んだ大物(2015/3/29)
3月29日、どうしてもマルタの姿が見たいので、マルタの期待できる登戸から始める。マルタのポイントは堰より少し下流なのでとりあえず目の前のコイのポイントから様子を見ることにする。岸辺まで降りて流れを見ると、以前に比べて流芯の流れが速く波立っている。岸際もその波の影響で波立ち流れも緩くない。水位が高いわけではないから川底の様子が変わってしまったのだろう。半年以上様子を見ていないので夏の増水時での流れの変化を確認できない。流れの速い岸辺を諦め下流のマルタポイントを目指す。
マルタポイントが見えるところまで来てさらに驚いた。在るべきところに中州がない。中州がないばかりか広くなった流れ全体がゆったり流れていてメリハリがない。マルタの産卵ポイントは水量が豊富で底石のきれいな[瀬]なのだから、そんな瀬がないと集まってこない。対岸にはルアーマンが数人キャスとしているが、闇雲にあちこち投げている感じで落とし場所が定まっていないしうろうろ歩き回っている。
中州に渡る予定にしていた浅場の少し上流に下水の流れ込みがあり、合流点に沈んでいるコイの姿が見えるところがあるので、そこの様子を見てみたが下水からの流れに濁りがあり、姿が見えない。
下流には水鳥がいくつも浮いていて、その下流にかすかなコイの反応が見えた。水深は水面の様子からそれほど深くないことが想像できるので、少し下流に移動して岸辺の浅いところから流れに入る。
とりあえず反応の見えた岸沿いの様子を見ると、ポツポツ反応が出る。その反応は元気が良く、サーチにつられて徐々に上流に向かってくる。その筋に合わせてキャストし、ラインを送り出す。
岸からほんの数メートルの筋を流すと、下流から一気に飛びついてきてヒット。フッキング直後は勢いよく下流に走る。その走りが止まるまで待ってから乗除に手元に誘導する。その後、岸辺から一気に中央に走るので、一息ついたところでこちらに引き戻す。何とかネットインした後、岸辺の自然石の護岸のどこから陸に上がるか様子を見る。結局流れに降りたところまで戻って陸に上がり記録撮影。
下流に移動するつもりでロッドを石の上に置いたまま流れに降りてリリースし、流れにコイの反応を探すと、少し沖合に見つけた。護岸の上に置いたロッドを取りにもう一度護岸を上り、再び流れに降りる。
流れの中央部は思っていたよりも浅く、水深は僅か20cm程しかない。その浅場の先は少し深くなっているらしくコイの反応がいくつも出る。それに向かってフライを送り込み2尾連続ヒット。同じ岸辺に戻り撮影を繰り返す。
少し下流に小さな中州があり、そのすぐ横でも反応が出た。それを狙ってヒットし、撮影はその中州の上。すぐ下流でもう1尾追加したところで周辺での反応は消えてしまう。護岸の遙か下流に反応が見えたので、護岸に上って下流に移動。しかし狙える位置に来ると反応は消えていた。そのまま護岸の最終点まで来てまた驚く。以前は最終点の前に広いトロ場が広がっていたのに、それが瀬になっている。その瀬にはマルタ狙いらしい釣り人が数人うろうろ探り回っている。一人切り上げてきたので話を聞くと「今年のマルタは少しおかしいとみんな言ってるよ」と言う。それでも「調布堰が下がったらしいから変わるかもしれない」とのこと。まだマルタが終わるには早いからもう少し期待しよう。
ということでマルタが不調なので、前日見つけた新二子橋下のポイントの様子を見に行く。しかしポイントに付いてみると、対岸に親子連れがいてルアーを投げている。対岸なので「大丈夫かな?」と様子を見たが全く反応が出ない。親子連れはすぐに引き上げていったが反応は復活しなかった。ここがだめなら次はいつもの兵庫橋周辺。
前回、コイの姿がなくあっさり通過した[虎ノ門]近辺の様子を見ると、少し上流で意外に反応がいい。「どこにいるんだ〜」とキョロキョロしていると下流の[虎ノ門]から廻ってきたのが水面に見えた。「あれだ!」とその進路にフライを落とすとすぐに反応した。「やった」とロッドを立て、このポイントで復帰後の1尾をゲット。途中で雨が降り始めたので近くに止めていたバイクに戻りカッパを着込む。
反応が出なくなったので、下流の新しいお気に入りに移動し、開始早々1尾釣り上げたが意外に反応が鈍く後が続かない。気温が低くなってきたが切り上げるには少し早いので本流に行き、二子橋下流の様子を見る。しかし反応が出ない。
そのまま上流のマルタポイントを覗きに行くがはやり反応なし。ここまで来たら「あの巻き返しの様子を見ておこう」と中州の先端に行く。前日大型が沈んでいるのを護岸上から確認していたから「水面に反応しないのならあいつの目の前に沈めてみよう」とフライを交換。流れの端に行くとピックアップして再キャスト。これを3回繰り返した後インディケーターが微かに沈んだ。「ん?」と思ったときもう一度沈む。
大きく合わせるとずっしりした手応えが伝わってくる。すぐ横の速い流れに向かったが「どうせUターンするはず」と高をくくっていたら、そのまま下流に走る。強い流れに止めることができない。ラインは引き出される一方。追いかけようと流れに入ると、ラインは岸際のブロックの向こう側を通っている。竿先が届かないと外すことができないので、水深に注意しながらブロック前まで行って何とか外す。
コイはその間も下流に走りラインはどんどん出ていく。急いでラインを巻き取りながら、前日徒渉した筋を渡って中州に。そこからコイを追いかけながら川崎川との合流点まで移動。合流点の巻き返しまで行って何とかネットイン。太くて立派な80cmの大物を取り込むことができた。久しぶりの大物に気分良く日没終了。しかしまだマルタの姿を見ていない。
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