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毎週コイ釣りに行っているが、釣り時間に関して2003年1月から集計をとりはじめた。
2002年から始め今も継続している気温、天候、水の透明度と一尾毎の反応方向とフッキングの位置及び掛かりの深さのデータ記録と一緒に、釣り始めの時間と納竿の時間、一尾毎のリリース時間を追加メモしてみました。
そのデータを分析したものを以下にまとめましたが、「だからどうなの?」と言われても困るのです。ただ、「フライでコイを釣る」ことがどの様なことなのか少しでも判ってもらえたらと思います。
年度 |
出漁日数 |
開始時間* |
年間総時間 |
一日の時間* |
年間総釣果 |
一日の釣果* |
一尾の時間* |
2003年 |
99日 |
12:53 |
431h14m |
4h21m |
1,038尾 |
10.5尾 |
24m56s |
2004年 |
106日 |
12:58 |
508h46m |
4h48m |
1.001尾 |
9.4尾 |
30m30s |
2005年 |
97日 |
12:58 |
477h46m |
4h56m |
823尾 |
8.5尾 |
34m50s |
2006年 |
94日 |
12:40 |
465h58m |
4h57m |
922尾 |
9.8尾 |
30m19s |
2007年 |
86日 |
12:44 |
431h46m |
5h01m |
762尾 |
8.9尾 |
30m00s |
2008年 |
93日 |
12:28 |
491h47m |
5h17m |
868尾 |
9.3尾 |
34m00s |
2009年 |
83日 |
12:38 |
433h33m |
5h13m |
674尾 |
8.1尾 |
38m36s |
2010年 |
89日 |
12:23 |
489h22m |
5h30m |
716尾 |
8.0尾 |
41m01s |
2011年 |
75日 |
10:41 |
463h10m |
6h11m |
627尾 |
8.4尾 |
44m19s |
2012年 |
72日 |
12:20 |
384h26m |
5h20m |
534尾 |
7.4尾 |
43m12s |
2013年 |
66日 |
12:02 |
342h19m |
5h11m |
446尾 |
6.8尾 |
46m03s |
2014年 |
39日 |
12:13 |
220h18m |
5h38m |
261尾 |
6.7尾 |
50m39s |
2015年 |
7日 |
12:32 |
39h22m |
5h37m |
37尾 |
5.6尾 |
1h00m34s |
合計 |
1,006日 |
12:29 |
5,184h44m |
5h09m |
8,711尾 |
8.7尾 |
35m43s |
*年間の平均 |
上記の数字が2003年1月からの現在(2015/4/25)までの合計及び平均です。昼から出掛けて日没までの釣りで、自分ではもっと長時間釣りをしていると思ったのですが意外と短いですね。年間を平均すると4時間半くらい。釣り場までの往復時間(30分から2時間)がこれに追加されるとやはり5-6時間になりますか。出掛けるのが遅くなったときは近場へ、余裕があるときは遠くへ、と色んな場所を釣り歩いて年間400-500時間。半日歩き回って僅か1尾しか釣れない事もあり、移動することもなく一カ所で20尾を越える日もあるし・・コイ釣りって、難しいけどおもしろい。
しかし長年やっているとどんどん渋くなっていくのは仕方ないのでしょうか。コイがスレて来るのと同時に釣り人の数も増え、皆さんの経験値が上がる度にコイの反応が渋くなる。また、河川工事の影響もあって1尾に掛かる時間がどんどん長くなっている。好調だった頃は30分前後で1尾釣れていたのに、最近は40分以上掛かっているのが現実です。どんどん厳しくなっていますね。
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一尾あたりの経過時間が上に出てますが、一尾目は釣り始めてからリリースするまで、2尾目からは次をリリースするまでの時間です。平均すると25分で一尾釣り上げているわけですが、この時間にはフライに食い付いてからコイの引きを楽しみ、手元まで誘導し、ネットで掬って陸にあげ採寸し、いやがるコイの横にメジャーとロッドを並べて記念撮影後リリースしてネットを洗い手を拭いてデータをメモをする時間も含まれています(色々大変です:笑)。コイの体力とコイまでの距離や流れの速さで時間の掛かることもありますが、大体3-5分(コイとのやりとりも自分のタックルの限界が判ると、コイの引きの力に合った対応が出来るのでそれほど時間が掛からなくなりますね)。残りの約20分のほとんどがコイを探している時間です。コイの沢山居る場所では探し出す時間無しで次々釣れるが、場所のよっては一日中歩き回ってもなかなか見つからないこともある。フライで釣る場合一番必要なのが[食い気のあるコイを探す]ことなのです。コイがどんな流れのどんなところでどの様に餌を探しているかを知った上で目的のコイを探し出すのです。釣れそうなコイを見つければ、コイの上流にフライを落とし流れと一緒にコイの目の前に送り込むだけ。時間は流れの速さにもよるがほんの数分もあれば十分。27分の大半はコイ探しの時間なのです(笑)
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次の表は場所の違い(川の状態)で経過時間が大きく変わると言うことです。つまりたくさん釣れるかそうでないかは[そこにいるコイの数]と[流れの状態]で決まってしまうと言うことなのです。
ポイント |
二子玉川 |
浅川 |
平瀬川 |
その他 |
総釣り回数 |
532回 |
403回 |
12回 |
69回 |
総釣り時間 |
2,758時間28分 |
2,017時間51分 |
40時間42分 |
357時間07分 |
一回の平均釣り時間 |
5時間11分 |
5時間00分 |
3時間23分 |
5時間11分 |
総釣果数 |
2,760尾 |
5,317尾 |
159尾 |
485尾 |
一回の平均釣果 |
5.2尾 |
13.2尾 |
13.3尾 |
7.0尾 |
一尾平均の経過時間 |
60分11秒 |
22分46秒 |
15分22秒 |
44分10秒 |
まずポイントについて説明します。
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●二子玉川: |
二子玉川では多摩川本流に[野川]と[平瀬川]が合流しています。[野川]部分はそれほど上流まで行かないので[本流]の釣果と一緒にしています。[本流]の川幅はずいぶん広く、近年流れが単調になってきてコイの集まるポイントが少なくなっている。しかも各ポイントの距離が離れていて数と活性にムラがある。[野川]部分は[本流]とは逆に川幅は狭く変化に富んだ流れでポイントは小さいけれどコイの数は多い。二子付近は釣り人だけでなく一般人も河原に来るので岸辺の人の影響が大きい。 |
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●浅川: |
多摩川本流に比べれば水量は少ないですが、川の規模から見れば適度な水量です。流れも自然な感じでメリハリがありポイント選択が楽に出来ます。しかし近年、河川工事の影響で深みが埋まり、ポイントが少なくなっている。下水/用水の流れ込みが多く、コイの数と活性は問題はない。釣り人の数は少ないし河原への人出もほとんど無く、コイの数は非常に多い。うまくポイントを見つけれたら数釣りも可能。 |
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●平瀬川: |
二子玉川で多摩川と合流する支流で、両岸は垂直の護岸で水量は少ない。川幅は狭く、広いところでも5-6m。川幅なりの水量で流れに大きな変化はないですがそれなりのメリハリはあります。しかし、各ポイントが小さく一カ所での数釣りの可能性は低い。広く釣り歩くのがコツ。家庭排水の流れ込みが多く多摩川本流から入り込んできたコイの数と活性は最高。釣り人はほとんど居ない。 |
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●その他: |
始めての場所や昔行ったけれど最近ご無沙汰のところが多いです。つまりコイの居るポイントを掴みきっていないところばかりだから時間が掛かっている。ま、フライでコイを釣る場合、この数字が普通でしょうね。ポイントを数多く歩きコイの居場所を丹念に探って始めて釣れるのですから。 |
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つまり、ポイントが隣接していると移動時間が短い。しかもポイントがそれほど広くなく、コイの数と活性のいいところほど次々に釣れる。だから一尾あたりの経過時間も短いと言うことになりますね。 |
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上のグラフで判るように一尾を釣り上げるのに平均30分以内で70%釣れていることになりますが、場所によってその数字は大きく違っています。浅川の場合は20分で総数の70%、平瀬川の場合は20分あれば80%釣れている。その内の5分から10分で釣れているのはほとんど移動しないで釣れていると言うことです。3-5分の撮影やデータの記入などの釣りをしていない時間を引くと、キャストして数分で釣れているのだから気分としては一発で釣れていることになります。15分から20分はちょっと反応が鈍ってコイの回遊待ちの可能性が高いですが、移動してすぐに釣れた場合もこのくらいの数字になりますね。30分以上間があいているのはそのポイントが釣れなくなって移動したが、なかなか次が見つからないと言う感じで苦労が滲んでいる時間です。1時間以上掛かっているのは、場所探しそのものに苦労し半分あきらめ状態の証拠です。
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二子玉川はポイントの性格から二つのピークがあります。一つのピークは[25分以内]でほとんどが[野川]部分での釣果です。もう一つは30分から1時間以上掛かってやっと釣れる[本流]です。[野川]部分のポイントは小さいが[本流]から入り込んだコイが沢山居着いている。だから釣れるときは次々にあがる。しかし、一度警戒モードに入ると1時間以上全く口を使わない事も多い(この見極めが大事なのだが)。逆に[本流]はポイントが広く一カ所の数が少ない。少ないと言うよりも薄いと言った感じ。コイの総数は少なくないのだろうが、川幅いっぱいに回遊しているので岸辺のちょっとしたざわめきで対岸へ移動してしまう。数年前のまだ流れにメリハリのあった頃は、流芯の流れと岸辺の流れの速度差が大きく対岸まで移動することはなく、コイの姿が全く見えなくなると言うことも少なかった。最近は川底が浅くなり川幅が広くなって(工事や増水の影響では?)全体が均一の流れのところが多くなりコイの移動幅が広くなってきた。流れの片側だけをテリトリーにしていたコイが川幅全体を移動しだしたので薄くなったと感じるのだろう。
その点、浅川や平瀬川は凄い。狭いポイントに数多くのコイが居着いているから少しくらいプレッシャーがあっても次々に回遊してきて食い付いてくる。しかし、数多くのコイが居るからと言って派手にバシャバシャ取り込むと全てのコイが警戒モードになってしまうから、小さいポイントほど掛けてからの細心の注意が必要。取り込みも出来るだけ影響のないところまで誘導するようにしないと、自分の影でコイを脅すことになってしまう。ライズが見えたからと言って対岸まで一気にキャストなど決してしないこと。ラインの落下で全てが警戒モードになってしまう。手前から順番に静かにおとなしく釣った結果が[15-20分で70%]になるのです。
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コイはプレッシャーがなければ流れの緩い岸辺に近づいて餌を漁っているが、人の気配を察知するとすぐに移動してしまう。[ドカッドカッ]と近づくと[バシャッバシャッ]と居なくなるし、[そ〜っと]近づくとコイも[そ〜っと]いつの間にか居なくなる。その場所がよほど魅力的なら数十分で戻ってくるが、他にも魅力的なところがあればその日は帰ってこない。だからその時は人が居なくても、ちょっと前まで人が居た場所にコイの姿は無いし、居ても脅えてフライには全く反応しないはず。コイがそこに居るかどうか、そのコイに食い気があるかどうか、で釣果が決まってくるからしっかり見極めることが肝心。一番いいのは絶対に人の来そうにないところを選んで釣り歩くことです。ポイントの好条件が少しくらい足りなくても安心できるところには集まっている物です。そんなポイントを丹念に巡っていけば少しは時間が短縮が出来るはずなのだが・・。 |